障害者雇用の法定雇用率は2.7%、対象は常用労働者37.5人以上の企業、納付金は不足1人あたり月5万円です(2026年7月時点)。
このページについて
- 障害者雇用の実務で参照する数字を1ページに集約した早見表です
- すべての数字に基準日(2026年7月18日時点)と出典を明記しています
- 制度改正のたびに更新します。社内資料・研修資料からのリンク・参照を歓迎します
基本の数字(早見表)
| 項目 | 数字 | 補足 |
|---|---|---|
| 法定雇用率(民間企業) | 2.7% | 2026年7月1日に2.5%から引き上げ・施行済み |
| 対象となる企業規模 | 常用労働者37.5人以上 | 同日に40.0人以上から拡大 |
| 納付金(不足時) | 月5万円/不足1人 | 常用100人超の企業が対象。年間では概算60万円/人 |
| 納付金の減額特例 | 月4万円/不足1人 | 常用200人以下の企業への特例 |
| 調整金(超過時) | 月29,000円/超過1人 | 常用100人超の企業が対象 |
| 雇用状況報告の基準日 | 毎年6月1日 | いわゆる「ロクイチ報告」 |
| 報告の提出期限 | 毎年7月15日 | ハローワークへ提出 |
自社の必要雇用数・納付金の見込みは雇用率シミュレータ(無料)で概算できます。
法定雇用率の推移
| 適用時期 | 雇用率 | 対象規模 |
|---|---|---|
| 2021年3月〜 | 2.3% | 43.5人以上 |
| 2024年4月〜 | 2.5% | 40.0人以上 |
| 2026年7月〜(現行) | 2.7% | 37.5人以上 |
段階的な引き上げにより、これまで対象外だった中小企業が新たに対象へ入り続けています。「対象規模」は法定雇用数が1人以上になる境界(1 ÷ 雇用率)から来ており、2.7%では 1÷0.027≒37.0…の関係で37.5人以上が対象です。
法定雇用数の計算式とカウント方法
法定雇用数は次の式で計算します(小数点以下切り捨て)。
法定雇用数 =(常用労働者数 − 除外率相当数)× 2.7%
- 除外率は一部業種に設定される控除率で、2025年4月に一律10ポイント引き下げられました(段階的廃止の方向)
- 実雇用のカウント: 重度身体・重度知的=2人分、週20〜30時間の短時間勤務=0.5人分、重度の短時間=1人分、週10〜20時間の特例(精神障害のある方等)=0.5人分
計算の詳しい仕組みと具体例は法定雇用率2.7%対応ガイドで解説しています。
法定雇用障害者数の早見表
除外率の適用がない場合の、常用労働者数ごとの法定雇用数(2.7%・小数点以下切り捨て)の早見表です。
| 常用労働者数 | 法定雇用数 | 常用労働者数 | 法定雇用数 |
|---|---|---|---|
| 40人 | 1人 | 300人 | 8人 |
| 50人 | 1人 | 400人 | 10人 |
| 75人 | 2人 | 500人 | 13人 |
| 100人 | 2人 | 750人 | 20人 |
| 150人 | 4人 | 1,000人 | 27人 |
| 200人 | 5人 | 2,000人 | 54人 |
除外率対象業種の場合や、短時間勤務のカウントを含む正確な計算は雇用率シミュレータ(無料)をご利用ください。自社の従業員数を入れるだけで、不足数と納付金の概算まで表示されます。
納付金・調整金のしくみ
| 状態 | 金額 | 年間の概算 |
|---|---|---|
| 法定数に不足 | 納付金 月5万円×不足数 | 不足1人あたり概算60万円 |
| 不足(常用200人以下) | 納付金 月4万円×不足数(減額特例) | 不足1人あたり概算48万円 |
| 法定数を超過 | 調整金 月29,000円×超過数 | 超過1人あたり概算34.8万円 |
納付金は「罰金」ではなく、雇用に取り組む企業との経済的負担を調整する制度で、調整金・各種助成金の財源になります。納付しても雇用義務はなくならず、不足が続くと行政指導(雇入れ計画の作成命令など)の対象になり得ます。
年間スケジュールの数字
- 6月1日 — 雇用状況の基準日。この日の状況で当年のロクイチ報告を作成
- 7月15日 — ロクイチ報告の提出期限。書き方はロクイチ報告ガイドへ
- 年度内随時 — 納付金の申告・納付、調整金の申請(JEED。前年度実績にもとづく)
定着に関する数字
採用後の定着は、障害種別で差があることが公的調査で示されています。就職後1年時点の定着率は、身体障害60.8%、知的障害68.0%、精神障害49.3%、発達障害71.5%(出典: 障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」2017年)。数字が示すとおり、特に精神障害のある方の雇用では採用後の支援体制が成否を分けます。実務は定着支援ガイドと受け入れ準備ガイドをご覧ください。
関連する法改正の日付
- 2026年7月1日 — 法定雇用率2.7%・対象37.5人以上(施行済み)
- 2026年10月1日 — カスタマーハラスメント対策の義務化(解説)
- 2025年4月 — 除外率の一律10ポイント引き下げ
- 2024年4月 — 合理的配慮の提供が民間事業者も義務化(改正障害者差別解消法)
企業規模別・数字の読み方
| 常用労働者数 | 雇用義務 | 納付金 | ロクイチ報告 |
|---|---|---|---|
| 37.5人未満 | なし | 対象外 | 不要 |
| 37.5〜100人 | あり | 対象外 | 必要 |
| 100人超〜200人 | あり | あり(減額特例で月4万円) | 必要 |
| 200人超 | あり | あり(月5万円) | 必要 |
見落とされやすいのは「37.5〜100人」の帯です。納付金の請求は来ないため義務がないと誤解されがちですが、雇用義務とロクイチ報告義務はあり、未達成が続けば行政指導の対象になり得ます。
よくある数字の誤解
- 「納付金を払えば済む」 — 納付金は義務の代替ではありません。不足が続くと雇入れ計画作成命令・特別指導・企業名公表へ進み得ます
- 「アルバイトは関係ない」 — 週20時間以上で継続雇用が見込まれる方は常用労働者に含めて計算します(分母にも影響)
- 「手帳がなくても配慮していればカウントできる」 — 雇用率に算定できるのは原則、障害者手帳(身体・療育・精神保健福祉手帳)を持つ方です。手帳のない社員への合理的配慮は別の義務として存在します
この数字の使い方・更新方針
本ページの数字は、社内の稟議資料・研修資料・団体の会報などから自由にリンク・参照いただけます(出典として「やさしい.lab」と本ページURLの記載をお願いします)。制度改正・公的統計の更新があり次第、本ページを更新し、更新日を明記します。誤りを見つけた場合はお問い合わせからご指摘ください——迅速に確認・訂正します。
よくある質問
- 法定雇用率は今いくつですか?
- 民間企業は2.7%です(2026年7月1日から適用・施行済み)。国・地方公共団体等はこれより高い率が設定されています。
- 納付金は何人の会社から発生しますか?
- 納付金の対象は常用労働者100人超の企業です。100人以下は納付金の対象外ですが、雇用義務そのもの(37.5人以上)はあります。
- 納付金を払えば雇わなくてよいのですか?
- いいえ。納付金は義務の代替ではなく負担調整の制度です。不足が続けば行政指導や企業名公表の対象になり得ます。
- 週何時間から雇用率にカウントされますか?
- 週20時間以上の常用雇用が基本(20〜30時間は0.5カウント)です。精神障害のある方等は週10〜20時間でも0.5カウントの特例があります。
- グループ会社でまとめて達成できますか?
- 一定の要件を満たせば、特例子会社制度やグループ適用(関係会社特例)により、企業グループ全体で実雇用率を通算できます。適用には認定手続きが必要です。
- 数字はいつ時点のものですか?
- 2026年7月18日時点の制度にもとづきます。本ページは制度改正のたびに更新し、更新日を明記します。
金額・計算はいずれも概算の理解のための整理です。個別の適用は自社の状況・最新の法令によります。出典: 厚生労働省「障害者雇用促進法の概要」「障害者雇用納付金制度」、高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)、障害者職業総合センター調査(2017年)。基準日: 2026年7月18日。
